水墨画は、紙・墨・水 だけで描かれる
伝統的な芸術です。
鎌倉時代(13世紀)に中国から禅宗とともに伝わり、
室町時代には雪舟 がその技法を確立しました。
江戸時代には、伊藤若冲 の独創的な表現や、
琳派(俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一) による装飾性の美が加わり、日本独自の美意識 が育まれました。
STUDY CHAIN
インタビューが掲載されました。
「墨絵の梅」— 静寂の中に咲く気高き美
墨絵の梅は、厳しい冬の寒さに耐えながらも、気高く咲く姿 を表現する、日本の伝統的な絵画の題材のひとつです。シンプルな筆使いで描かれる枝の力強さと、余白を活かして表現される花の繊細さが、静寂の中に息づく生命の美しさ を際立たせます。
墨の濃淡やにじみを巧みに使うことで、一本の筆から生まれる無限の表情を楽しむことができるのが墨絵の魅力。紅梅と白梅を対比させたり、詩や書を添えることで、より深い味わいを持たせることもできます。
梅は、蘭・竹・菊と並ぶ「四君子(しくんし)」のひとつ として、古くから文人や画家たちに愛されてきました。中国の宋代(960〜1279年)に文人画の題材として確立され、日本にも江戸時代に伝わり、多くの墨絵の名作が生まれました。
「耐雪梅花麗(せつにたえて ばいかうるわし)」—— 雪の寒さに耐えた梅こそ美しい。
この言葉のように、寒さの中で凛と咲く梅は、忍耐・気高さ・希望 を象徴します。墨絵なら、たった数筆で梅の力強い枝と繊細な花 を表現することができます。
日本における梅の文化
日本には奈良時代(8世紀頃)に中国から梅が伝わりました。『万葉集』には約120首もの梅を詠んだ歌があり、平安時代以降も和歌や絵画の題材として親しまれてきました。特に、梅は 「松竹梅」 として吉祥の象徴とされ、新年やおめでたい場面でよく使われます。また、菅原道真(学問の神様)は梅をこよなく愛し、太宰府天満宮には「飛梅伝説」として彼を慕った梅が飛んできたという話も残っています。
「四君子の梅」は、ただの花ではなく、逆境に負けない強さや美しさを象徴する存在です。
皆さんも、墨の一筆で梅の気高さを描き、その奥深い世界に触れてみませんか?
一般社団法人 国際墨画会 師範
京都造形芸術大学 芸術教養学部 卒業
京都芸術大学 美術科 書画コース 卒業
奨励賞 文化賞 国際優秀賞 国際文化賞 筆舞賞を受賞
2017年はじめの一歩墨絵教室を東京世田谷に開設し、横浜上大岡教室、菊名墨絵の会、横浜生涯学習、南林間・相模大野カルチャーセンター、小・中学校などの講師を務め、墨絵の普及に尽力している。海外の方向け1dayレッスンを企画する。
個人的には、墨絵とエブル(トルコのマーブリング)の融合作品を制作している。
良く描けた時は勿論ですが失敗した時もよく描けている所を見つけ出して褒めてくださいますので自信がついていきます。作品がどんどん増えていくのも楽しみですが、その日の課題にちなんだ図録を見せていただき説明してくださるのも楽しみです。
月一回のお稽古ですが、毎回集中力は、かなりのものです。次回の作品展にも出展できるようお稽古に励みたいと思います。
レッスンを始めて3年目に突入しました。筆の使い方、色の出し方、構図についてなど、ある程度自分の中で「こういう風に描けばいいんだな」というのが分かってきて、最初の頃の作品と比べて確実にレベルアップしているのを実感しています。展覧会などに足を運んだ際も、今までと見方がだいぶ変わったので、さらに楽しむことが出来るようになりました。
毎回思う事ですが先生の筆の動きが、とても気持ち良くて、それを見るのが楽しみで、又自分にもとイメージしながら... 今度こそはと続けてきました。
いつも季節に合わせた題材を練習できて、普段以上に周りを気にするようになりました。
絵の技術は全然上達している気がしませんが、暮らしに厚みが加わったように思います。ありがとうございます。
絵も筆も苦手でしたが、目の行き届いたご指導と励ましのお言葉で、何とか完成に辿り着けます。時に気に入ったワンストロークに出会える時があり、レッスンがとても楽しみです。プロの方の図版の説明や、自然観察の大切さなどのお話から、周りに目を配るようになり、美しいものが増えたように感じられます。ありがとうございます。
絵も筆も苦手でしたが、目の行き届いたご指導と励ましのお言葉で、何とか完成に辿り着けます。時に気に入ったワンストロークに出会える時があり、レッスンがとても楽しみです。プロの方の図版の説明や、自然観察の大切さなどのお話から、周りに目を配るようになり、美しいものが増えたように感じられます。ありがとうございます。